第9回の栽培コンテストもたくさんの方にご参加頂き、誠にありがとうございました。
小粋菜(カブ)の栽培過程と「総まとめ日記」を総合的に評価し「最優秀賞」1名、「優秀賞」2名、「敢闘賞」3名を決定いたしました。
プランターと地植えの両方でチャレンジ。同じ株でも肥大の仕方や根の伸び方の差が分かりますがどちらも立派でした。受賞のご息女の手料理がオシャレで素敵でした。卒論で忙しい中父親思いのお嬢さんですね。
前回に続き、探求心、観察力が伝わる記録を残していただきました。プランターで、畑で、丸々育った小粋菜を収穫。比較した根部や根の違いも興味深いです。お嬢様が本当にお料理上手で、見た目も美しい品々がずらりと並びました。
投稿いただいた料理の数はNo.1ではないでしょうか。普段の料理に小粋菜が馴染んでいますね。間引き菜なら30日の葉が一番おいしいなど、小粋菜を味わい尽くしていただきました。カブも立派ですし、水耕栽培にも挑戦するなど意欲的でした。
小粋菜を色々なお料理に活かしていただきました。小粋菜の葉を三つ葉のように散らすだけでも彩りが出ますし、ポタージュなどの調理の仕方のアイデアも大変参考になります。播種時期をずらしたり、栽培方法を変えたり、チャレンジする姿勢が伺えました。
雪下から青々した「小粋菜」を掘り出すのがいいですね。まさに自然の冷蔵庫。寒さにあたって小粋菜もおいしそうです。ポット育苗という工夫もされ、過程が分かりやすく記録されていて参考になります。
柔らかい小粋菜の葉は、虫にとっても御馳走ですね。「教えてください!」でコメントを求めた虫の正体、ダイコンサルハムシの対策は他の方の参考にもなったかと思います。お雑煮、七草がゆ、湯豆腐、と季節のお料理に小粋菜が大活躍した様子に嬉しくなりました。
タキイの培養土を使用して、屋上菜園とプランターで栽培いただきました。カブは害虫対策がしやすいプランター栽培もおすすめの品種です。葉も間引いて使えますのでchisa_fさんのように色んな料理を楽しめます。それにしてもchisa_fさんの料理はもつ煮をはじめトリュフ塩や削り胡椒など香り豊かなグルメを感じます。
屋上菜園で、葉も根部も綺麗な小粋菜を収穫されました。屋上ニンジンと大葉と合わせた、彩り鮮やかで美味しそうな和え物は、ヘルシーで無限に食べられそう。プランターでは根部の肥大がなかなか難しかったようですが、美味しさは成功!今後の生長も楽しみですね。
3回にわたる播種、薬散せずに「テデトール!」害虫駆除で頑張っていただきました。カブと葉を同時に味わえるクリーム煮や、揚げに小粋菜の葉っぱとご飯入りで煮込んだ巾着袋も和洋折衷でおいしそうです。
本葉3枚、本葉5枚…と庭ですくすく育っていく小粋菜に、早く根部が膨らまないかと楽しみな様子が伝わってきます。収穫した小粋菜カブは丸々と太って、色々な料理に活躍!温かさを感じるお料理が多く、そのひと手間にセンスを感じます。
根も葉もおいしく食べられる「小粋菜」はいかがだったでしょうか。
多くの方がまずは葉を間引いて、毎日の料理のアクセントに活用されていました。意外と便利だったのではないでしょうか。実はカブの葉だけでなく、ダイコン葉やニンジン葉など、本当はおいしく食べられるのですが、店頭で買われる場合は、流通上邪魔になるのでたいていカットされていますよね。小粋菜は本来捨てられてしまう葉に光を当てた、サステナブルな品種です。今回期待通り多くの料理を投稿いただいて、楽しく拝見させていただきました。
栽培についてはタキイからのアドバイスを下記に掲載していますので、ご参考にしてください。
料理は皆様、力作が多く、葉を間引きして定番の鍋以外にも日々楽しんでいただいていました。また根部はソテーしたり風呂吹きにしたり、葉ともども鍋に入れたり。これまでカブを料理したことがなかった方が多く、使ってみるとダイコンより早く火が通りやすく改めてカブの魅力に気づかれた方も多かったように思います。プランターや袋栽培など身近でも栽培できますので今後も栽培計画にお加えください。
コンテスト参加ありがとうございました。
第9回栽培&お料理コンテスト、受賞された皆様、おめでとうございます。
栽培初期からさっそく柔らかい間引き菜で一品作ったりと、楽しく栽培されている様子を拝見させて頂きました。
栽培では、玉の肥大がうまくいかず無念な思いをされた方、今期は暖かい日が続きシンクイムシやアブラムシ、アオムシが発生し被害が出たり白さび病に頭を悩ませた方、水不足で生長に影響が出た方など、皆さんトラブルや課題にぶつかりながらも、工夫されたり情報共有しながら乗り越えられていました。
お料理については、サラダに始まり、焼き物、和え物、煮物、炒め物、漬物、お浸し、パスタ、白和え、お鍋、お吸い物…和風から洋風、中華風の料理もあり、お正月のお雑煮や七草がゆにも活用されるなど本当に多種多様で、レシピの豊富さ、オリジナリティにも驚きました。今回の栽培コンテストを通して小粋菜カブの柔らかさ、甘さ、葉の食感やおいしさも実感頂けたのではないでしょうか。
また参加者の皆様には最後まで真摯に取り組んで頂いた上に「育て方の参考になった」「新しい品種を知る機会になった」「また栽培したい」などの声や感謝の言葉も頂き、嬉しい気持ちでいっぱいです。
栽培コンテストにご参加された皆さん、見守って頂いた皆さん、本当にありがとうございました。
※コンテスト終了後も、本ページより参加者の皆さまの“小粋菜”の様子をご覧頂けます
菜園ナビ運営事務局
無理な早まきを行うと葉勝ちになり、玉の肥大も悪くなるため適期播種を心掛けましょう。間引きのころ(本葉5〜6枚目ごろ)までは生育がじっくりしているため、播種期が遅れると根部が肥大できない場合がありますので、無理な遅まきにも注意です。
通常の小カブの品種と比べて草勢が強く根部の肥大が始まる時期が遅いため、生育後半まで肥効が切れない施肥設計とします。元肥には緩効性肥料を混入することをおすすめします。間引き後に追肥し、併せて中耕管理を行いましょう。
肥料分が多いと草勢が強すぎて玉の肥大が悪い原因になります。そのため、肥沃な畑では通常より施肥量を少なめとし、過度な施肥は控えてください。
秋冬栽培における熟期は栽植密度にかかわらず、播種後60〜65日程度が目安です。ス入りが遅く比較的長く畑におけますが、極端な収穫遅れは葉軸がかたくなり、カブ形の乱れや肉質の劣化にもつながります。
カブはタネが小さく初期生育が緩やかなため、極端な乾燥や過湿は発芽不良や生育遅延を引き起こす原因となります。堆肥などの有機物を施用し、保水性と排水性のよい土づくりを行うことがおいしい小粋菜を生産するうえで重要です。
葉は通常のカブのと比べて軸が細く深い切れ込みがあって葉数も多く、根の部分は緻密な肉質をしていて、さまざまな用途で葉を一緒に使うのがおすすめです。鍋の具や炒め物など加熱料理に使えば葉の歯ざわりがよく、根の部分はくせが少なくやわらかい食感となります。サラダにすれば繊維がやわらかい若葉と歯切れのよいカブの肉質は相性抜群です。
栽培に関しては皆さん、小粋菜を肥大させるのに苦労されていた印象でした。播種の適期はいつで、何日くらいをめどに収穫するのがベストなのか。60日くらいで抜いたという方が多かったようですが、少し肥大不足の方が多かったようにお見受けします。早すぎると横に肥大せずとがり気味。取り遅れると割れてしまう。葉の部分は若い方が柔らかくて食べやすいが、気温が下がって根部の肥大が十分で収穫すると葉はごわついて硬めだという感想の方もおいででした。
「小粋菜」は関東で見かける通常の小カブ品種とくらべると草勢が強く、根部の肥大が始まる時期が遅いため元肥には生育後半まで肥効が切れない持続性のある肥料を使い、間引き後(本葉5~6枚まで)に追肥して中耕することがおすすめです。
小カブサイズなら条間・株間は15㎝、中カブサイズの肥大を目指すなら20㎝を目安にしてください。葉を重視するなら小カブ栽培を目指して葉を細く柔らかく仕上げ、根部の肥大重視なら中カブサイズを目指せばボリュームが出ます。ただし、秋冬栽培での無理な早まきや春栽培での遅まきは葉勝ちになりやすく玉の肥大が悪くなります。また、秋冬栽培で播種が遅すぎると根が肥大しきれない場合があるので適期播種を心掛けましょう。
意外だったのは、苗で仕立てて移植栽培される方をちらほら拝見したこと。根菜は直播が基本ですが、カブを移植栽培する場合は根が強くないのでスムースに活着させるために胚軸部分はすべて埋めるようご注意ください。
病害虫は白さび病やヨトウムシなどアブラナ科害虫被害が報告されていました。葉を食べたい品種ですからこうした病害虫防除としては播種直後からワリフや防虫ネットの利用が考えられます。根こぶ病には耐病性がありますので、発生しないという印象をお持ちの方もおられましたね。
小粋菜の詳しい情報は、
特設ページ内の解説動画やタキイ種苗公式ホームページにてご確認ください。
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[審査員からのコメント]
波板とネットでの害虫防御の様子は、まるでお城の石垣のようですね。まさに害虫との戦。お疲れさまでした。4区画でのチャレンジ、投稿数や写真もそれぞれ60点以上、丁寧にご投稿いただきました。
料理は一押しの餃子鍋以外にも、サラダ、パスタ、蕪蒸し、煮物、浅漬け、菜めし、炒め物と一通り! 葉を太・中・細の3分類、それに蕪部分と4種類の素材として使い分けて料理されていたのが参考になりますね。
葉菜類を上手に作る、という目標のもとチャレンジして下さった小粋菜栽培。初めに心配されていた通り、害虫との戦いの記録にもなりました。
今回参加者のみなさんシンクイムシ、ヨトウムシ等害虫の襲来に身構えられたことかと思いますが、写真にも納めていただき、その対策を記していただいています。話しかけるような文章が楽しく、参考になる情報も多く、播種から口に入るまでこれぞ小粋菜栽培と感じるような日記でした。