タヌタヌさんの日記にコメントつけようとしたけど長くなりそうだったのでこちらに(笑
タヌタヌさんの日記「耕さない農業」
遺伝子組み換え作物は環境保全から生まれたっていうと何言ってんだ?って思う人もいるかもしれません。
本当世論優先で科学的な背景が報道されてないんですよねぇ。
西部劇なんかで枯草がボール状になってころころと転がっているのを見たことがあるという人も多いんじゃないでしょうか。
あれはダストボールといって西部劇時代のアメリカで大きな問題となります。ダストボールはかわいいものですが、雨が少ないのに土を耕して農産物を植えると耕された土に生えていた雑草たちが枯れて、風でまとまってボール状になって発生します。
ちょっとした風ならそれでいいですが、大風が吹くとどうなるかというと、ダストストーム(砂嵐)が発生します。
1910年代、なんと北米中央で発生したダストストームの砂が北大西洋を越えてイギリスにも到達してしまいます。
これを重く見た時のフランクリン・ルーズベルト大統領は土を耕して農産物を栽培する農業は豊かな土壌を破壊する環境破壊産業だとして、土壌保護局を設立します。
国を挙げ莫大な予算が投下され、土を耕さない農業で耕す農業なみに農産物が収穫できる技術を模索します。
その答えの一つが除草剤と遺伝子組み換え作物を組み合わせた農法です。
雑草が生えているところに除草剤耐性のついた種子をまき、農産物が発芽しある程度大きくなったところで除草剤を散布することで常に地表面を緑で覆い、土壌の保護をしてきたのです。
こういった歴史的な背景からもアメリカは耕さない農業(不耕起農業)先進国なんですよね。
ほぼ同時期にヨーロッパでも肥料の余剰投下などで水質汚染が深刻化し、農業は環境を汚染する産業だという考えが生まれます。
農業に対し自然で環境にやさしいと思いがちな日本はちょっとずれてますが、ようやく最近日本でも農業は気を付けないと環境を破壊すると考えられるようになってきました。