昨年から雑草・野草に興味を持ち始めました。いろいろな本を読みましたが、その中でも特に面白かったのが、見出しの本です。
表現の仕方が独特で、読んでいて楽しい本でした。もちろん内容も濃いので手元に置きたい一冊です。
ノビルの項を見ると次のように書いています。
春から初夏にかけて、郊外の田んぼの畦や草地の中から、緑色した細長い葉がわしゃわしゃと生えてくる。その根元をつまんで引っこ抜けば、葉っばだけがちぎれ、がっくりする。ハンドシャベルや落ちている木切れで掘ってゆくと、地下5~10センチほどのところから、ぽっちゃりと太った白い鱗茎がなんだか恥ずかしそうに顔をだす。大きく太っているものほど食べやすく、風味も高い。あらためてそこらを見渡せば、いたるところにノビルが棲んでいることに驚くであろう。 もうわしゃわしゃである。
家にもち帰ったら、よく水洗いして、茎の部分をエシャロットのように味噌をつけてナマでかじる。とたんに痛烈な香味が広がり、季節と収穫の喜びが全身に湧きあがる。
葉の部分も細かく 刻めばニラやアサツキのように薬味となる。椀物、ラーメン、卵料理、炒め物などにお 好きなだけ。全草が手軽に楽しめるので、シーズンとなれば散歩帰りの奥様方が「おすそ分けに」と分け合うほど広く親しまれている。
(森昭彦著「うまい雑草、ヤバイ野草」より引用)
ノビルについて初めて知ったのは、他ならぬ「美味しんぼ」でした。山岡士郎が栗田ゆう子のために山奥まで採りに行くというものでした。
でも、ノビルってどこにでもあるんですよね。
畑の中というより、へりですね。家の畑ではコンクリートのスキマにビッシリと生えています。そういう所が好きみたいです。昨年何本か採りましたが、直径2cmほどの球になっていました。