タキイ種苗さんの見学会に参加してきました!
日本が誇る種苗会社さんのガチ見学会に私のようなド素人が行ってみた末路を報告します。
景色がいい!でも虫がおらんくて残念!(笑
この時期めっちゃ混んでる嵐山なんかに行く必要ないんじゃないか?という感じの、素晴らしい里山の景色。バス降りた瞬間に「うわー紅葉ばっちりですね!」と声を出すと、「この後もっと綺麗になりますよ」ですって。
この環境ならどんな虫がいるかな~?とワクワクしながら探してみましたが、何も見つからず。残念!!
野菜だけではなく、通路なんかもぴちっときちっとしてあって、一体どんだけ手間かけてるんだろう…。というのが、素直な第一印象。
ノリのいい関西ナビラーさんたち。&車好きと話せて嬉しかった!
見学会が始まる2時間も前から、ラベンダーのんさん、ナダマサキさんと車の話で盛り上がる。お二人とも農園まで長距離通園組で、特にラベンダーのんさんは片道120km(!)もあるとか。お二方とも車も運転も大好きなようで、実に楽しそう!乗ってらっしゃる車もいい趣味で、車好きとして嬉しくなる。
見学会がはじまると、僕が虫を探している傍らで、ひたすら株間をメジャーで計測するいさっちさん。ほうれんそう畑では、「福兵衛の間引き菜ってね、とってすぐによく噛むと、スイカの味がしてくるんですよ…」と悪魔の囁きをしてくるおいらせさん。僕は知的好奇心に負け、一線を越えてしまう…
※特別な許可を得て盗み食いしています
まさきんぐ「…いや、別にしないですね。美味しいですけど」
おいらせさん「おっかしいなぁ。春植えの間引き菜はね、したんですよ。ほとんど間引き菜で食べちゃいましたよ…」
気になって仕方ない。こりゃ、うちの福兵衛も間引き菜で終わるかもしれないぞ…。
白菜畑では栽培コンテストでおなじみのオレンジクインを拝見。収穫したては黄色っぽいのが、紫外線に当たるとオレンジに変わってくるそうで、実際に収穫して見せていただく。切り口も黄色で、確かに断面は置いておくと色が変わってくる。
「芯の部分が糖度も高く、食感もよくて非常に美味しい品種となっています」
「それは確かめねば。実際に食べたいです!」
皆次々に手を伸ばす。こりゃ美味い!
※特別な許可を得てつまみ食いしています
誰かが「生のオレンジクインこんなに美味しいならサラダにして売ったらいいじゃん!」と意見してましたが、「白菜は外葉と芯で見た目が違うから、細切れで混ぜると不均一になってクレームになるんですよ…」とのこと。とっても美味しいのに、惜しい!
白菜畑のあとは特設ブースの試食コーナーです。
「それでは、次は試食コーナーに参ります!」
「今まではまだ試食したらあかんやったんやw」
いずれもおいしくいただきました。
早生たまねぎが甘いわけじゃない!そして小粋菜!
順番前後してたまねぎ畑ネタです。早生のたまねぎが甘いって思ってる人多いけど、甘さ自体は晩成の方が強いとのこと。でも甘さと共に辛み成分も多いから、生食すると辛みに隠れて甘く感じないだけらしい。なので、サラダにするなら早生、煮込むなら晩成がうまいよ~とのこと。こんな感じの豆知識もすごいペースで教えてもらえてお得感。
ちなみにこれはタキイ種苗さんの推し品種のケルたま。名前の由来はケルセチンという抗酸化作用のある物質が多く含まれているからだとか。説明聞きながらググったら、ケルセチンというのはフラボノイド配糖体の一種で、アントシアニンとかポリフェノールとかの仲間(適当w)で昔ビタミンPと呼ばれていた奴。
抗酸化作用があって、黄色い色素なんだって。
あー、だからケルたまの断面は黄色がかってるのか!と納得。奥さん、断面が黄色っぽいタマネギは抗酸化作用が強いケルたまかもですよ!みたいな。
個人的にすごく興味を引かれた品種がこの小粋菜ってカブで、水菜とカブの合成野菜みたいな品種。
生えてる様子はそのまんま、水菜です。
抜いたらカブ。
面白いなぁ、と思いながら張り付いて写真撮ってたら、後ろから来た農家さん?が「これ水菜に見えるやろ?育ててみたけどな、味カブラ菜やねん。水菜とは違うで。」「いうてカブラ菜の方が味ええやん。水菜なんか味せーへんやん」「ほなカブでええやんけ」みたいな会話してて面白かった。
個人的には食感は水菜、味はカブラ菜ってのがベストなので、そんな感じを期待しつつ是非育ててみたいと思った。
タキイ社員さんの一生懸命さとひたむきさに感銘
そんな感じで終始面白かったんですが、一番印象に残ったのは社員さんの一生懸命さとひたむきさでした。
栽培コンテストにもなったロメインレタス「ロマリア」の開発担当者さんは、日本でロメインレタスの認知度が低いことを嘆きつつ、
「日本ではまだまだマイナーですけど、アメリカではレタス消費量の7割方がロメインなんです。例えばシーザーサラダは本来ロメインレタス料理なんです!なのに日本の居酒屋とかでシーザーサラダ頼むとサニーレタスなんかで出てくる事があって、帰りたくなりますね。その点セブンイレブンさんはちゃんとしてて、あそこのシーザーサラダは正しくロメインレタスを使ってあります。キューピーマヨネーズさんのCMでもロメインレタスをちゃんとつかってあって…(以下略」みたいに熱く語ってくれましたし、花卉開発担当者さんも何度も「時間押してるから!」って突っ込まれつつ延々と葉ボタンの解説をして下さいました。
また、虫探しに熱中して一人でうずくまってマクロレンズで地面を撮影していた僕を見つけて駆け寄ってきてくれた方は、「グリーンベラボン」という土質改善材の担当者さんで、一緒に土を見つめながら土の粒と根の張り方の違いを熱く語って下さいました。最初はまさか「虫を探している」とは言いだせずに聞き始めたんですが、説明が面白くて長いこと相手してもらいました。(結果菜園ナビグループとはぐれましたがw)
そんな感じで、実際に開発や製造、マーケティングを考えて考えてやってらっしゃるその人が解説してくれるので話が面白く、また話してる方も生き生きとされてて、種苗会社って夢があるんだなぁ、と、ワクワクさせていただきました。
いやぁ、楽しかった。
タキイ種苗さん、ありがとうございました!