7月18日(木)に、滋賀県にあるタキイ種苗さんの研究農場で開催された農場研修会に、ナビラーの皆さんと参加しました!
ロマリア&ワインドレス栽培コンテストや、現在開催中の、
京くれない&オレンジクイン栽培コンテストでお馴染みの、
タキイ種苗株式会社さん。創業はなんと
天保6年!2015年に、
創業180周年を迎えられました。
今回お邪魔した、滋賀県湖南市の研究農場は1968年(昭和43年)に開設され、開設当初は「東洋一の研究農場」とも謳われたとか。
通常はタキイ種苗さんとお取引のある種苗販売店さんや生産者さんなどを招待されるイベントですが、今回は特別に菜園ナビ限定でお邪魔させていただきました。一般公開は行われておらず、菜園ナビとしてもタキイ種苗さんの研究農場でのイベントは初めてです。
会場に到着するとさっそく、研究員の小林さんにご案内いただき、約70ヘクタール、
甲子園球場17個分もの広大な敷地面積を誇る研究農場の見学にうつりました。
敷地が広大すぎて、農場の中は巡回バスに乗って移動させていただきます。まず初めにカボチャの圃場では、最近、タキイ種苗さんが
世界で初めて育成された、
うどんこ病に耐性を持つカボチャの品種「TNK-157」を見ることができました。
うどんこ病にかかりにくいこの品種は、収穫間際までたくさんの養分をつくることができるので、高糖度のおいしいカボチャが収穫できるんだそうです!既に、特許を取得されていて、産地限定で試作が始まっていますが、
一般発売は2~3年後になるだろうとのこと。待ち遠しいですね!
スイカ圃場では「紅まくら」の栽培を見学し、大きくおいしいスイカをつくるために、つる2本につき、ひとつのスイカを育てるテクニックを教えていただきました。株本から
3番目か4番目の雌花に着果させるようにするとおいしいスイカをつくりやすいそうです。
エダマメ・インゲンの圃場では、エダマメやインゲンは根が真下に伸びるので直播きがいいというお話がありました。直根性なので、
最初の根がズドンと下に伸びないと元気が無くなるそうです。
トウモロコシの圃場では早生・中生・晩生、それぞれの品種の目的に合わせた使い分けを教えていただきました。また、栽培中盤、トウモロコシの根本を良く見ると、このように根っこが出てきているのがわかります。
この根っこに土をかぶせる(土を寄せる)ことで、更に根張りの良いしっかりした株に育てられるそうです。皆さんも栽培中のトウモロコシの根本に注目してみてくださいね☆
オクラの圃場では、オクラは密植すると栽培しやすく、収穫したところより低い位置にある葉は落としてしまうといいとのことでした。
↑白いファイルの幅が約30cmです!皆さんのオクラの株間はどれくらいですか?
オクラは株が強くなりすぎると花芽がつかずに実ができにくくなるため、密植にすると実がなりやすいそうです。葉っぱは切れ込みが入るように草勢をコントロールするとうまくいきやすいそうです。
↑樹勢が強すぎる株の葉っぱはこのように切れ込みの浅い、全体的に丸い葉っぱになります。
↑このように切れ込みがある葉っぱが理想!
再度バスで移動し、トマト、メロン、スイカが試験栽培されているハウスを見学させていただきました。トマトは台木の根が見えるような展示がされていていました。芸術のようなスイカの空中栽培にはナビラーの皆さんも思わず感嘆されていました。
皆さんお待ちかねの試食コーナーでは、ネバオクラ「
ヘルシエ」やメロンの「レノンウェーブ」、トマトの「桃太郎ワンダー」を使った冷製パスタの試食をいただきました♪
↑持ち帰り用のレシピも準備されていました♪
他の皆さんが試食している間も、メロン談義に夢中なナビラーさん達も・・・・♪
まだまだ質問も尽きませんが農場を後にして、研究員の馬場さんよりタキイ種苗のタマネギに関するセミナーを行なっていただきました。 「タマネギは茎?それとも根?・・いえいえ実は、タマネギは葉っぱが肥大したものなんです!」と原産地や日本に輸入された歴史など、面白いお話がたくさん!
保存に向くタマネギ、向かないタマネギのお話では、早生品種は水分量が多くみずみずしさを楽しめるが長期間の保存には向かず、晩生の品種は密度がある締まった玉なので長期間の保存にも向くという知識を、実際にタマネギをカットして比較して見せていただきました。
左が貯蔵タイプのタマネギ。右が早生タイプのタマネギ。左は、葉の枚数を重ねることで玉を作っており、右は、1枚1枚の葉が厚くなる(水分を豊富に含む)ことで玉が作られているのがわかります。
また、収穫したあとのタマネギが腐ってしまうのは、収穫前に葉が病気に感染してしまっているのが原因なのだそうです。葉と玉の部分は、私たちが思った以上に繋がっているんですね!腐らせないために、葉っぱも丁寧に扱い、観察するようにしましょう☆
講座の後は皆さんで、タマネギの試食もしてみました!
タキイ種苗さんのウェブサイトではいろいろな野菜の栽培マニュアルも紹介されています。
タマネギ栽培マニュアルもぜひ参考にされてくださいね☆
今回、タキイ種苗さんからお土産に、タマネギ「
スパート」、赤丸二十日ダイコン「
ニューコメット」そしてホウレンソウ「
冬ごのみ」の種をいただきました!ホウレンソウ冬ごのみは、味を追求した品種だそうです!育てられた方の食レポお待ちしています♪
イベントの最後には参加者の皆さんでタキイ種苗のTマークをつくって集合写真を撮影しました!
大雨の予報で天候が心配されましたが、農場見学中はどうにか雨も降らず楽しい研修会となりました。
見学会中も、バスでの移動中も、室内での講義の際も、絶え間なく続くナビラーさんの質問に、丁寧にひとつひとつきちんと答えてくださったタキイ種苗の研究員の皆さん。
そして最後は農場から出るときも、バスに乗るまでの数歩、皆さんが濡れないように、社員の皆さんが両手に傘を持って屋根を作ってくださいました!
社員の皆さんが終始笑顔で、ユーモア溢れる解説をしてくださり、湿度と気温が高い中で参加者が体調を崩さないようにと、細部まで気を配ってくださったので、本当に楽しく充実した学びの時間を過ごすことができました。またぜひお邪魔したいです!
タキイ種苗の皆さま、本当にありがとうございました!
参加された皆さんからは早速こんな感想が寄せられています♪
始まりました!タキイ種苗研究農場研修会!←参加レポートコメントも!
エビス・ジョアンさん(滋賀県)
丁寧に科学的に解かりやすく説明していただき、素晴らしい研修会をありがとうございました。
仕事を休んで行って良かったです。
ダンブルドアさん(奈良県)
今まで疑問に思っていたこともたくさん教えていただきいい勉強になりました
jirocchiさん(三重県)
中身の濃~い企画で参加させていただいて本当に良かったです。
せっかく色々教えていただいたので
自分の栽培にも生かしていきたいと思います。
■参加者によるレポート日記はこちら☆
たけさん「タキイ見学会」
https://saien-navi.jp/pg/blog/read/5174170/
もんさん「タキイ種苗さんからのお土産」
https://saien-navi.jp/pg/blog/read/5176903/
ゆいママさん「タキイさん行った‼」
https://saien-navi.jp/pg/blog/read/5180190/
光彩さん「タキイ農場見学会で知った事」
https://saien-navi.jp/pg/blog/read/5180674/
他の皆さんもぜひレポート日記お待ちしています♪
菜園ナビでは今後も楽しく学べるイベントを企画してまいります。今回残念ながら参加出来なかった皆さんも、次回イベントにご期待下さい!!