大玉トマトを作っている農家なら、数は少なくとも大きくて立派なトマトを作れば、高く売れるかも知れません。でも、ミニトマトに何本仕立てとか必要でしょうか?大きなトマトを作りたければ、最初から大玉トマトを作ればいい。元から小さいトマトをほんの少し大きくしても大してメリットはないと思いませんか?
いわゆるトマトの木とか、水耕栽培では肥料や水をどんどんやって、大きくします。葉っぱを茂らせ、花をたくさん付けて大量の収穫を可能にします。でもそれって特別なことではないんです。肥料と水と日光が十分にあって、暑すぎたり寒すぎたりしなければ、トマトは大きくなろうとするのですから。特別なのは脇芽かきと称して成長点を奪ってしまう栽培方法の方です。
トマトは肥料をやり過ぎるなと言われます。実際、一本仕立てにしたトマトに肥料をやり過ぎると茎や花に異常が出るのですが、トマトの方にしてみれば、せっかく肥料を吸って大きくなろうとしているのに次から次へと成長点を奪われてはそりゃ異常も起ころうというものです。
葉が込み合うと病気になるとかいうのも眉唾です。夏の暑さによるダニの被害には参りますが、放任栽培で特に病気が発生したことはありません。むしろ、肥料と水と日光があるだけ育ち、足りなくなってくれば勝手に成長が止まりがちになって、植物が自ら調整して生き生きと育っているほうが余程健康に育っています。
ここ菜園ナビでも芽かきが自動で作業スケジュールに入るなどしていますが、一度トマトを自由に成長させてみては如何でしょうか。一本のトマトが巨大化し、枝々に実を成らせていく様には、トマトの生命力の凄さが感じられます。株間を空けることと支柱をしっかり立てることをお忘れなく。