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菜園ナビさんの日記

「植物にとって肥料とは?」塩田先生講義レポ☆公開

菜園ナビ
菜園ナビさん  
コメント (17)
2018/5/24
4月7日、公式イベントin関西「楽しく学ぼう!第1弾in関西」で、肥料メーカーハイポネックスジャパンの塩田先生に「植物にとって肥料とは?」と題して講座を行っていただきました!

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そもそも「植物」というのは何を指すのか?という問いから、どのように肥料を菜園ライフに活かすのかというお話まで、30分間があっという間に感じられる講義となりました。

講義のなかで、まず塩田先生は植物と動物との違いをお話しされました。動物はエサを求めて歩き回りますが、植物は自分で動き回らずに、身の回りにある栄養を吸収して成長する点で区別できるというお話に、「言われてみればたしかに!」と納得しました!

その植物にとって「人間が与える肥料」とは
①「植物」の栄養分(ごはん)
②「植物」が植えられている「土壌」を 改良し、「植物」の生育を良くするもの
という二つの役割を果たします。

もう一つ、受講したナビラーの皆さんもちょっと驚いた顔をされていたのが、塩田先生のおっしゃった、「植物は、光、水、空気、温度 があれば生存できる。→ 肥料がなくても植物が枯れて死んでしまう事は(基本的に)ない」というお話です。

しかし、ナビラーの皆さんが野菜を育てるのは、収穫した作物を美味しく食べたいという思いがあってのことだと思います。
肥料は植物の持つ力をさらに引き出し、収穫の喜びを大きくするのに欠かせないサポート役ということですね!

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次に、塩田先生は『有機肥料』と『無機肥料』の違いについてお話しされました。

『有機肥料』とは?
動植物の有機物を醗酵させたもの。施肥後、土壌微生物によって無機化分解され、植物に吸収される。
例: 魚かす、油かす、骨粉、カニがら、草木灰、牛ふん、鶏ふん、 たい肥、米ぬか、生わらなど

『無機肥料(化学肥料)』とは?
化学的処理により製造される肥料。
例:空気中の窒素で尿素を精製(N2 → アンモニア → 炭酸ガスと反応→尿素)
例:採掘したりん鉱石に硫酸を処理し、植物に吸収しやすくする(りん鉱石+硫酸→過りん酸石)

有機肥料に持つ印象として、安心や安全、土中の微生物を活性化させ土を肥沃にする、その反面、肥料そのものの臭いが特徴的であったり、事前に畑にすき込んでおくなどのコツが必要となる、肥料が効き始めるまでに時間がかかる、などがあると思います。

また、無機肥料(化学肥料)は、使い方が比較的簡単で効きも早く、気になる臭いも少ない、しかし、科学物質ということで少し不安に感じたり、連続で使用すると土が痩せる、などといった印象を持たれている方も少なくないでしょう。

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それでは果たして『有機肥料』『無機肥料』、どちらが優れているのでしょうか?

塩田先生は「どちらかが優れているというわけではない」とおっしゃいます。たとえば、土を肥沃にして育てたい場合は『有機肥料』、肥料をすぐに効かせたいときは『無機肥料』というように、それぞれに長所と短所があり、場面や目的で『有機肥料』と『無機肥料』を使い分けることが重要だということです。

そもそも『有機』や『無機』は人が決めたことであり、植物からしてみれば肥料が吸収できればどちらでもかまわないとのこと。有機・無機にこだわらず、適切なタイミングで適切な肥料を使ってあげることが植物にとっても一番良いんですね!

植物にとってベストなタイミングで、ベストな選択の肥料を与えてあげるのが最も効果的ですが、100%完璧というのはなかなか難しいものです。
「100%の施肥を目指さなくてもいい、0%を避けてあげればいい」
塩田先生はこう話されました。植物は自分の足で歩いてエサを掴むことはできません。しかし、与えられた肥料分を元に自分でやりくりする力があります。そのために、肥料のラベルに書いてある施肥量を「目安」に肥料を与えてくださいとのことでした。

「あなたはなぜ園芸をしているのですか?」
塩田先生は講義の最後に私たちにこう問いかけられました。

「おいしい野菜を食べたいから」
「家の周りや家の中を植物で飾りたいから」
「人に見せたい、見てもらいたいから」
「栽培を極めたいから」
「育てる感動を得たいから」

その答えは家庭菜園や園芸を楽しむ方ひとりひとりで異なるでしょう。しかし、その根底にある「栽培を成功させたい」という想いは誰もが同じはずです。

そのためにも肥料を適切に使って植物を元気に育て、そこには苦労もありますが、「感動」と「満足」そして「収穫物」を得るために、自分の「ライフスタイル」に合った園芸を楽しみましょう。塩田先生は、そう講義を締めくくられました。

【講義のまとめ】

・『有機肥料』と『化成肥料』どちらにも長所と短所がある。
・使用目的や使用場面に適した肥料を使う。
・『有機』も『無機』も植物からすればどちらでもかまわない。
・100%の施肥じゃなくても、0%でなければいい。
・自分のライフスタイルに合った園芸を楽しもう。

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プランター菜園さん(大阪府)
2018/05/24

次回のイベントがあれば、ぜひ参加させて頂きたいです。\(^^)/"
一つ教えてほしいのですが化成肥料を使った土は優良な菌が減り、元に戻すのは大変だと聞いたことがあるのですが長い目で見た場合どうなのでしょうか?当方プランター菜園の初心者です。よろしくお願い致します。m(_ _)m
fumi38さん(沖縄県)
2018/05/24

いいですねー、こういう講演会参加できるのは羨ましい。

以下雑文。
ハイポネックスには少し思い出が。
自分が初めて触れた肥料は,当時ラン栽培に凝っていた親父が使ったハイポネックスでした。当時('70年代)はすごいハイテク肥料というイメージだったような。
たまたま昨日母と、親父にラン作り習ってた話をしていました。今も実家ではハイポネックス液肥を時々使っています。
fumi38さん(沖縄県)
2018/05/24

プランター菜園さん
素人の知識ですが
化成肥料がよくないのではなく、有機肥料というか有機物も時々入れないと土の中の菌が生きにくくなるからよくない、と言うことかと思います。
土壌菌の餌になる有機物が適度にあり、肥料分が極端に多すぎたり少なすぎたりせず、植物の需要に応じて供給されるなら問題ないと言うことだと思います。
自己流解釈なので、詳しい方の解説をお願いします。
こたpyさん(兵庫県)
2018/05/24

忘れた頃に、掲載いただき、大変感謝します。
そうそう…こうだったよなあ…読み返しています(^^)
プランター菜園さん(大阪府)
2018/05/24

fumi38さん、コメントありがとうございます。\(^^)/
少し神経質に考えすぎてたのかもしれません!バランスですね。
当方も自己流でいろいろ試してみようと思います。
ありがとうございました。m(_ _)m
ポコさん(千葉県)
2018/05/24

事務局様

講義レポの掲載ありがとうございます。
megutanさん
2018/05/24

菜園ナビ様

詳しく掲載して頂き、ありがとうございます。

東京の講演会(勉強会)に行けず、悔しい思いをしていたので、ほんのちょっと受講出来たような感じです。

他の講演会(勉強会)の内容も掲載して頂けると、とても有り難いです。

よろしくお願い致します。
miraiさん(兵庫県)
2018/05/24

先日は色々とご指導いただき本当にありがとうございました。

改めて読み返してみてこんなことも教えて頂いていたんだ~と再認識していますとともに、物忘れの早さに我ながら感心?しています。

ご指導いただいたことを自分のものにし、素晴らしい菜園ライフが送れる日が来ます事を楽しみにしています。

本当にありがとうございました!(^^)!
カントリー親父さん
2018/05/24

レポ、有難うございます!

先生!質問があります(゚д゚)!
・・・って、出来ないんだよな~

次回、関東にお出で頂きたいです(^_^)v
かもめ♡さん(埼玉県)
2018/05/24

とても興味深いレポート、ありがとうございます(^ω^)

有機肥料、無機肥料、化成肥料、みんな違ってみんな良い!なんですね(^ω^)

化成肥料って、無機肥料だと思われてる方が多いような気がします。
その辺のお話は出なかったのでしょうか?
かもめ♡さん(埼玉県)
2018/05/24

あ!
無機肥料じゃなく、化学肥料だと思われてる!が正解でした( ̄▽ ̄;)

化学肥料と化成肥料、違うって、書きたかったんですぅ。。。
惑わせてごめんなさいm(_ _)m
プランター菜園さん(大阪府)
2018/05/25

化学肥料と化成肥料の違い。知らない事ばかり。
ああ~知恵熱でそうです。(^_^;)
fumi38さん(沖縄県)
2018/05/25

いちおう有機物だけど無機肥料に分類されるものもありますね。尿素など。有機物という言葉自体が生物由来で簡単には合成できないものという出発点があるようなので、尿素合成成功以来、もうその線引きに意味はなさそうです。

有機肥料とは有機物の肥料、ではなく、動植物由来有機物を原材料とするものとされているようです。複雑な有機物や微量元素が含まれていること、ゆっくり分解されて肥料分が放出されていくことを期待されるもの、土壌改良材としての効果も併せ持つもの、と言うことになるのでしょうか?
こういうのも徐放性肥料や合成技術の進化(アミノ酸肥料など)で一部曖昧になるのだろうかと思います。

化成肥料は自分も勘違いしておりました。
無機肥料や鉱物を原料として合成された、NPKのうち2つ以上を含む合成肥料、でいい?
単肥を混ぜ合わせた複合肥料とはまた違うとか、頭いたい(^^;)
かもめ♡さん(埼玉県)
2018/05/25

fumiさん
ありがとうこざいます(^ω^)
なんだか、難しくて、、、
調べるとどんどん分からなくなったりしますよねぇ(T_T)
科学が進むと、垣根がなくなったり低くなって来たり、科学って凄いですね!
しげももさん
2018/05/25

貴重なレポありがとうございます!
有機肥料、無機肥料のお話の際、有機肥料は微生物などによって植物が吸収しやすい無機になる、などのお話はありましたでしょうか?
どこかでですが、このようなことを聞いたことがあって、本当かどうかが知りたくて、前から気になっているところです。
ナダ マサキさん
2018/05/26

講義レポート有難うございました。
レポートを読み、自分の物忘れの速さに感心するとともに、講義をいかにいい加減に聞いていたかを感じ、恥じる次第です。次回講義、楽しみにしています。
ありんこさん
2018/05/26

関東にも是非来て欲しいです!
私は身の回りの物を工夫して肥料も自作や循環させるのが理想ですが、まだまだ勉強中。
過密植えの上に毎日のお世話は出来ないので
あきらかに肥料が足りないときには近所の方と共同購入したハイポネックスさんの商品や今年は錠剤の商品なら、微生物や生き物が嫌がっても逃げ道ができるかな?などと考えながら使ってみています。
下記はこのゴールデンウィークに頂いたサンプルです(*^^*)

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是非!直に講義を聞きたいです\(^o^)/♪
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